ヘドバンって昔と今で違うの? バンギャの今昔を調査してきた
※この記事はYahoo! 内「ネタりか」コーナーにて配信された記事を再掲したものです
こんにちは、ひにしです。冒頭から頭を振っていますが、左が私です。
※最初にお伝えしますが、今回の記事はマニアックかつバンギャ用語ばかりという、興味のない方にはまったく意味の分からない内容になっている可能性があります。あらかじめご了承ください。
何で突然、頭を振っているかといいますと、私は元バンギャです。バンギャとは、「バンドギャル」の略称で、今回の記事の中では“ヴィジュアル系(以下、V系)を好む女子”のことを指します。ほかの音楽ジャンルでもバンドを愛する女性のことをバンギャと呼ぶことはありますが、今回はV系のバンギャに焦点を当てます。
また、私のように30歳を超えた今でも、ライブで頭を振り続けているバンギャのことは「オバンギャ(おばさんのバンギャ)」と呼ばれ、オバンギャたちは年甲斐もなく元気に活動をしています。
さて、V系のライブといえば、「ヘドバン(ヘッドバンギング)」。ヘドバンとは、リズムに合わせて、頭を激しく上下に振る動作です。ライブに行ったことがない人でも、テレビや映画などで一度は見たことがあるのではないでしょうか?
ちなみに、私はものすごく頭を振り倒します。翌日どんなにむち打ちになろうが、死ぬほど振りまくっています。もしかしたら、私はヘドバンをするために生まれてきたのかもしれません。
V系以外のライブでもヘドバンはありますが、V系の特徴としては、ヘドバンだけではなく、さまざまな「フリ」があることです。この「フリ」がまじで奥深い!!
「あー見たことあるよ。GLAYのライブとかで、手を上下に動かすあれでしょ?」とか思ったあなた。 違うの! そういうレベルじゃないの! 曲に合わせてそれぞれの振り付けがあるのです!
若い頃はライブ映像を見ては予習して、しっかりと曲に合わせて振り付けができるとまじで震えるくらいの達成感を感じていたの! ぶっちゃけ、いまでも、しっかりフリが振れると超気持ちいいんです!
そして少しブランクが開いた今も、私は昔取った杵柄のバンギャの振り付けをし続けているのですが、ちょっと近くにいる若いバンギャを見ると「ちょっと違うかも……」という動きを見ることが増えてきました。
どうやら聞くところによると最近のバンギャたちと、私たちオバンギャではヘドバンやフリの文化にいろいろと違いが出てきているそうな……。
中3のころから、とあるV系バンドの掲示板とチャットに入りびたり、大宮までオフ会に行ったりして、純粋培養された15年物のオバンギャとしては聞き捨てならない!
そもそもヘドバンやフリに違いがあるってどういうことなの? オバンギャとしては、全然意味が分からないので、実際に調査してみることにしました。
狂乱のロックフェス、LUNATIC FEST.(ルナフェス)で調査
幕張メッセで6月27日~28日、LUNASEAやX、BUCK-TICK、GLAY、SIAMSHADE、Dir en grey、などオバンギャが泣いて喜ぶ奇跡のロックフェスが開催されました。ここであれば、オバンギャもバンギャちゃんもいるはず!
仕事を忘れ、ノリノリな私。
ですが、フェスは想像以上に混みあっており……、
調査どころではなく……、
Xジャンプをするのにも忙しく……、
LUNA SEAがhideカバーで「ピンクスパイダー」を歌い出したり……、アンコールではLUNASEAの「Precious」をTOSHIとMORRIEが歌いながらYOSHIKIがhideのギターを弾くという、奇跡の連続に正直、仕事を忘れました。
まったく意味が分からない方に解説すると、10年分の盆と正月が一気に来るくらいの衝撃です。
さらに、思っていたよりも、ルナフェスに若い子の数が少なすぎて調査ができない!
むしろ、往年のオバンギャ仲間のみなさんの安定感のあるフリやヘドバンばかり目にしたので、もはやこの場では若いバンギャの調査は不可能と判断!
というわけで後日、若いバンギャを紹介してもらい、直接根掘り葉掘り聞いてみることにしました。
最近のバンギャ事情を聞いてみる
今回ご協力いただいたのは、Rihoちゃん(20歳)。若いバンギャちゃんと話ができるの、オバンギャむちゃくちゃうれしい!
「手扇子」の変化やばい問題
斜めに交差するイメージで、両手を一緒に前に出したりはしない。
「手扇子」の余りの違いに呆然(ぼうぜん)……。
振り付けがやたら増えている問題
往年オバンギャの「手扇子」と若いバンギャちゃんの「ハート飛ばし」。 Rihoちゃんのハートの形が完璧。
ちなみに、左右に分かれてせーので、合戦のようにぶつかり合うモッシュとかもあるそうな。
バンギャファッションの今と昔の違いについて
「V系好き肩身狭い問題」と「カラオケ行こうよって言われると困る問題」
ヘドバンって今と昔で違うの?
ライブ見たい時とか、ヘドバンつらい時とか疲れた時にやるそう。ヘドバンしないで、「手バン」だけの子も少しはいるのだとか。
そんな省エネなヘドバンがあるの!? 手をこうパタパタするだけ? でも、それヘドバンと言えるの?
私自身は、すごいヘドバンばかりするから、ライブ中友だちに「ほとんどメンバー見えてないんじゃないの?」ってよく指摘されるんだけど、「私は心の目で見てる!」って言い張っていたんだよね(笑)。
今時の子たちはそれを手でやっちゃうのか……。ある意味賢いのかもね。
いきなりの申し出にもかかわらず、一糸乱れぬヘドバンを見せる2人。
時代は違えど、ヘドバンはバンギャをつなぐ!! このまま、もっと高速に振り続けたい!!
今回の調査結果
・フリの基本、「手扇子」が全然違うものに様変わりしていた!
・振りはメンバーにアピールする「咲き」や「ハート飛ばし」が増えていた!
・服装は多様化するものの、パンク系は減少傾向!
・V系好きが肩身狭い問題は根強く残っていた!
・省エネな振り付け「手バン」が登場していた!
でも……、変わらないこともあった……!
・ヘドバンは世代を超えてバンギャを1つにする!
狂乱のロックフェスのその後
ルナフェスがもみくちゃすぎて、気づかないうちに人につかまれた跡がくっきりとついてる! ちなみにこれ、ライブ後5日経過しての図です。
【協力】イラスト:作者 @motetaidesu
撮影日:2015年6月27日/7月1日
※この記事はYahoo! 内「ネタりか」コーナーにて配信された記事を再掲したものです